ある本の一節が進む道のヒントに
今の榎本さんをつくり上げたもの。それは、間違いなく“行動力”だ。この力を発揮して、どんな壁も乗り越えてきた。
語学専門学校を経て、20歳でIT企業に秘書兼総務として就職。やるべき仕事がほとんどなく、先輩には「18時まで我慢するのも仕事」と言われてショックを受ける。そこで、「もっとやりがいのあることを見つけたい」と思い、選んだのが大学受験。
「資格の取得も考えましたが、大学なら4年間じっくり考えられると思って。受験まで半年弱でしたが、本気で勉強しました」
その結果、学習院女子大学に合格。しかし、大学2年のころに「進む道が見つからない」と焦り始める。そんなときにある自己啓発本を友人に薦められた。その中の「“好きなことをしなさい”という一節に、目からウロコが落ちました。“なんだ、そんなことでいいんだ!”と」
さっそく、好きなことをノートに書き出し、順番に実行。インテリアの本を読んだり、花屋でアルバイトを始めたり……。そして、たどり着いたのが“靴”だった。
「靴を作ろうと思いついてデザイン画を描きためました。次は形にするために靴の工場をネットで検索。40社以上に問い合わせましたが、取り合ってもらえませんでした」
しかし、あきらめることなく電話でアポを取り、直接出向いて営業。ある工場に1年半通い続け、ようやくサンプルを作ってもらえることになった。「あのときは、涙が出るほどうれしかった」という榎本さん。
これを皮切りに、アルバイトでためた資金をもとにして26歳で起業。晴れてシューズデザイナーへの道を歩き出したのだった。 |