『日経WOMAN』は、この1年に輝かしい活躍を見せた働く女性に贈る「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2015」を12月5日に発表した。リーダー部門4人、ヒットメーカー部門3人、キャリアクリエイト部門3人がウーマン・オブ・ザ・イヤーに輝いた。

内閣府・男女共同参画局長の武川恵子さん

 表彰式は編集長・佐藤珠希の挨拶で開幕。続いて後援の内閣府・男女共同参画局長の武川恵子さんからは「日本で女性の活躍の重要性が今ほど注目を集めるのは初めてのこと。受賞者がロールモデルとなって女性活躍を推進し、全ての女性が輝く社会の実現に向けてお力添えいただきたい」と力強い言葉が贈られた。

トークセッションに出演した為末大さん(中央)と原田曜平さん(右)

 トークセッションでは、審査員の原田曜平さん(博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー)、ゲスト審査員の為末大さん(アスリートソサエティ代表理事)が司会の佐藤と登壇した。マーケティングに詳しい原田さんは「多くの人がソーシャルメディアを使う今、共感というファクターが大きくなり、ハロウィーンなど友だちと楽しむイベントやコミュニケーションにお金を使う人が増えた。共感力の高い女性が今まで以上に活躍できる時代になった」と話し、為末さんは「女性の活躍=女性の男性化、ではない。女性が女性のままで活躍できるように世の中の認識を変えていきたい」と語った。

●3部門10人の受賞者を発表

リーダー部門賞受賞者の4人。左からインターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢の小林りんさん、H2Lの玉城絵美さん、労働政策研究・研修機構の堀田聰子さん、ユー・エス・ジェイの森本咲子さん

 続いて3つの部門ごとに受賞者の発表と表彰が行われ、最初に優れたリーダーシップで実績を残した「リーダー部門」の受賞者4人が発表された(受賞者の詳細はこちら)。受賞者の一人で、新しいサービスやイベントを企画して業績のV字回復に貢献したユー・エス・ジェイの森本咲子さんは「私は普通の女性で普通に2人の子を育てている。最初に入った会社は自然体でリーダーとして活躍する女性のロールモデルが多く、出産後も職場環境に恵まれた。私のように普通にキャリアを踏むのが普通の選択だと思える社会になるといい」と自身のキャリアパスを振り返って上司や同僚、会社への謝意を示した。

 リーダー部門の審査に当たったジェイ・ボンド東短証券社長の斎藤聖美さんは講評で「普通の人なんてとんでもない!」と会場の笑いを誘い、「受賞者は皆、“絶対無理”という常識的な声をサラリと受け流し、戦略的に動いて不可能を可能にしてきた人ばかり。こういうリーダーが現れたことで、これからの日本の未来が明るくなっていくと感じる」と話した。

ヒットメーカー部門賞受賞者の3人。左からシャープの川村有里さん、脚本家の小林靖子さん、ライオンの横手莉加さん

 ヒット商品を世に送り出した女性を表彰する「ヒットメーカー部門」では3人が表彰された(受賞者の詳細はこちら)。アニメ「進撃の巨人」の構成と脚本を担当した脚本家の小林靖子さんは、「ヒットさせようと思って作っているわけではなく、監督のもと、原作の持ち味を何とかアニメという形で表現できないかと一生懸命やってきた結果、ヒットに恵まれ、スタッフ一同、胸をなでおろし、喜んでいる」と語った。ライオンの横手莉加さんは「商品開発は1人ではできない。生産・デザイナー・企画など全員の力を最大限生かすことが大切。これからもお客様をしっかり見ながら、驚きと感動を与える商品を作っていきたい」と今後の展望を語った。審査にあたった原田さんは、3人の受賞者について、「原作の漫画、制汗剤、お茶という、元からある物をさらに昇華させて別のものを作りだした点が素晴らしい」と共通点をあげた。

キャリアクリエイト部門を受賞したGo Go Curry USAの大森智子さん(左)と、気仙沼ニッティングの御手洗瑞子さん

 戦略的に独自のキャリアを切り開いた女性を表彰するキャリアクリエイト部門は3人が受賞した(受賞者の詳細はこちら)。アメリカで女優など職を転々としてGo Go Curry USAのCEOに就任した異例のキャリアをもつ大森智子さんは、「企業に勤めた時、常識がなくて『日経WOMAN』に助けられた。大好きな雑誌に表彰されて嬉しい!」と満面の笑顔を見せた。

 被災地で会社を創業した気仙沼ニッティングの御手洗瑞子さんは「ほぼ本能に従って行動してきたが、夢があれば共感してくれる人が力を貸してくれる。どうすれば人の役に立てるか考えて生きて行っても倒れないと思う」と、常に熱い思いを貫いてきた働き方を振り返った。

 部門審査員のキャリアン代表取締役・河野真理子さんは「年々受賞者のレベルが上がっている。今年の受賞者は考え方も行動も世界規模で驚かされました」と受賞者の活躍に賛辞を贈った。