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被災地にいない私たちに今、必要なこと

2011年3月20日

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 東日本大震災の影響を受け、被災地でない首都圏やほかの地域でも、不安感が高まり、生活必需品が不足するなどの混乱が続いている。しかし、「少しでも被災地のために。被災地への支援を確実にしたい」という思いで、節電や自治体が行う救援物資の受け入れなどに個々で取り組んでいる人もたくさんいる。そこで、被災地にいない私たちが今、気をつけること&できることは何か、専門家に取材した。

◆これから必要なのはメンタルケア

 「今後はメンタルケアが重要になってくると思います」と話すのは、北里大学医学部衛生学公衆衛生学講師の和田耕治さん。地震の被害を受けなかった人でも心のバランスを崩すことがあるという。

 「被災地にいる人はもちろん、被災地から離れていても、被災した家族や知り合いがいる人などは特に『なぜ、自分だけ助かったのか』『こんなに普通に暮らしていて良いのか』と自分自身を責めたり、罪悪感を強く抱いたりして、心のバランスを崩していく人も多いのです。逆に、そういった悲しみの感情を感じられない自分にショックを受ける人もいます。いずれにしても、感じ方は人それぞれで当然。自分の今の気持ちを受け止めることが重要です。被災地から離れて暮らす人は、とにかく今ある日常生活をきちんと送ることを心がけましょう」。

 自分の心が苦しくなってキャパを超えそうなときは、誰かに話す、日記を書くなどして、気持ちを外に吐き出し、メンタルバランスを崩さないよう過ごすことも大切。
 
 また、テレビをつけっぱなしにするなど、メディアからの情報を取り込みすぎて心に負荷がかかる人もいるという。「メディアを見ないのも一つ。精神的な疲れから体調を崩す人もいます。被災地の状況に目を背けるという意味ではなく、メンタルのキャパシティを超えない範囲で情報を得るようにしては」とアドバイスする。

◆変化した生活リズムの中で体調を整える

 首都圏や関東地方では、地域を区切って順番に電力供給を停止する計画停電が実施されている。この計画停電により電力の需要を減らすことができてはいるが、需要が予想以上に伸びると不足の大規模停電が発生する恐れもあり、引き続き東京電力は節電を呼びかけている。計画停電は今後続く可能性も。「計画停電の実施エリアに住む人は、通勤、食事、睡眠など生活リズムが変わります。計画停電に合わせて睡眠をしっかりとるなど、体調を整える工夫を」

 今後の有事に備えて、私たちに今、できることはあるのだろうか。「災害時にどこから逃げるかなど、普段からシミュレーションをすることで訓練になります。今回の地震を機に、災害時の避難方法、安否確認方法などをおさらいし、心に留めておくだけで、いざというときにパニックになることを防ぐこともできるでしょう」

<プロフィル>
和田耕治(わだ・こうじ)
北里大学医学部衛生学公衆衛生学講師

医学博士・医師・労働衛生コンサルタント(保健衛生)・産業保健修士・日本産業衛生学会専門医。00年産業医科大学医学部卒業、臨床研修医、企業での専属産業医を経て06年McGill大学産業保健修士、ポストドクトラルフェロー、07年4月より現職。自身のWebサイトでは、アメリカ疾病予防管理センター (CDC)が、2004年のインド洋津波の復旧経験などを受けて作業をどのように安全に進めていくべきかをまとめたリポートなどを基に地震や津波が起こった際の対処法を掲載している。「津波・地震において自分、家族、同僚、地域の健康を守るヒント集」

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