結婚・出産後、働き続けるのは難しい?

2010年10月25日

産み育てやすい環境を今から作っておこう

「仕事と子育ての両立が不安」と答えたシングル読者は55.7%!(読者アンケートより)。「会社に子育て女性がいない」「仕事がハードで子育てはとても無理」などの声が聞かれた。一方、働くママ読者のワークスタイルを見ると、いったん退職して再就職した人よりも、産前・産後休暇と育児休業を取って同じ会社で働き続ける人のほうが、仕事の満足度が高い傾向にあった。出産後も幸せに働くために、今からできることは何だろう。

 キャリアネットワーク代表取締役会長の河野真理子さんは、「『産んでも働き続けたい』という気持ちを、シングル時代から上司や職場の仲間に話しておくことがポイント」と話す。急に妊娠を告げても上司は驚き困惑してしまうが、事前に伝えておけば心の準備ができており、サポート体制も組みやすい。「職場に前例がいない場合も、言い続けることで周囲の意識を変えることができます」(河野さん)

 妊娠中や職場復帰後は、同僚に仕事をサポートしてもらう機会が増える。「思い切り働けるシングルのうちに仕事の成果をきちんと出す、周囲が困っていたら助けるなどして、仕事上での信頼関係を構築しておきましょう。親に子育てを手伝ってもらうなど、職場に迷惑をかけないための具体策を考えておくのも大切ですね」(河野さん)

 一方、読者からは「会社に産休・育休制度がない」と嘆く声も。弁護士の伊藤和子さんは「産休・育休は、正社員であればすべての女性に与えられているとても強い権利。非正規社員も産休は必ず取得でき、同じ会社に1年以上勤めているなどの条件を満たせば育休も取れます」と説明する。「普通は会社の就業規則に書かれているはず。書かれていなければ人事部に『記載漏れですか?』と、やんわり聞いてみましょう」(伊藤さん)

 また最近では、不況による会社の業績悪化などを建前に産休・育休中に解雇されるケースもあるが、これも違法。「妊娠が分かった直後に望まぬ部署に異動させるといった事実上の退職勧奨や、復帰後に短時間勤務や看護休暇を取得したことを理由に評価を下げるのも、均等法が禁じる不利益取り扱いに当たります。まずは女性社員数人で法律や会社の制度について勉強してみましょう。みんなで声を上げれば、少しずつ職場は変わっていくと思います」(伊藤さん)

 来年からは改正育児介護休業法が施行され、企業に短時間勤務制度の設置を義務付ける、子どもが生後8週間までに育休を取った父親は再度育休を取得できるなど、共働き夫婦により優しい制度が整う。「働き続けるのは大変だけれど、子育てのストレスが仕事で癒やされることもある。そういうメリットもぜひ知って、両立に挑戦してほしいですね」(河野さん)