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モノを減らせばココロが変わる
「捨てる」ことで生き方が見えてくる

2009年12月16日

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捨て方は、自分の生き方を象徴している

 今、「捨てたいものはありますか?」――読者アンケートで、すっきりしたいものがあると答えた人は、9割近く。「家中に潜む不要なモノを捨てて、美しい部屋で2010年を迎えたい!」と考える人も多いのでは?「『捨て方』を考えるのは、『生き方』を考えること」と言うのは、ベストセラー『「捨てる!」技術』(宝島社)の著者、辰巳渚さん。「捨てる作業とは、持ち物と真剣に向き合って、自分の生活に本当に必要なのは何かを見極めるチャンス。それができると、次にモノを買うときにも、『なぜこれを買うの?』と、深く自分に問うことができる。そんなふうにモノの持ち方を考えると、自分がどういう生き方をしたいのかが見えてくると思うんです」(辰巳さん)

「捨てる技術」が高いというのは、どういう状態か。

「まず、必要なモノを的確に判断して家の中に入れる(IN)。そして、持っているモノをきちんと使う(STOCK)。その後、いらなくなったモノを適切なときに、捨てる(OUT)。この『循環』が滞りなくできている状態です」(辰巳さん)

 この「循環」が滞ると、「服を次々に買ってクローゼットがあふれている」「古い雑誌や新聞がリビングにあって、読み終えるまで新しい情報を取り入れられない」と、居心地の悪い部屋ができてしまうのだ。

 必要なモノを必要な量だけ、必要なときに持つ。役目が終わったら捨てる。そんなシンプルな暮らしに憧れる読者は9割以上!。それなのに「捨てられない」原因の一つは、エコに関心が高く、「もったいない精神」があるからかもしれない。

「でも、もう使わないモノを家の中で眠らせることこそ、もったいないと思いませんか?」と言うのは、環境ジャーナリストの枝廣淳子さん。「地球とどう付き合っていくべきかを考えると、最も望ましいのは、自然の循環からはみ出さない生き方。地球がある程度の量の二酸化炭素を自然と酸素に戻せるように、モノも循環させたいですね」(枝廣さん)

 例えば、もう着ない服を途上国支援団体に送付し、役立ててもらう。フリーマーケットで、使いたい人にモノを譲る…。ゴミにする以外にも、「捨てる」方法はいくらでもある。

「少し手間だけど次の人に譲り渡し、モノに第二の人生を歩ませる。そんな美意識を持てると、素敵です」(枝廣さん)

部屋はココロの状態を映し出す鏡

「捨てる」ことは、「心」の問題を解決することもある。「捨てられないモノには、過去や未来の自分が投影されている」と言うのは、そうじ力研究会代表の舛田光洋さん。「思い入れがあって捨てられないのは、過去の自分にとらわれているから。いつか使うから捨てられないのは、未来の自分に過度な期待をしている…。それをすっぱりと捨てることで、“今”の自分に意識を集中させることができます」(舛田さん)

 また、枝廣さんは「モノを持ちすぎていると、自分のエネルギーが分散してしまう」と指摘する。「例えば、車は便利だけど、維持費もメンテナンスのための労力もかかる。車を所有している状態を“捨て”て、カーシェアリングなどのシステムを使えばお金や労力を、もっと大切な人生の目的のために使えますよね」(枝廣さん)

 モノを捨てると心もスッキリして、新しいことに挑戦する気力がわいた…そんな経験をしたことがある人は多いはず。「捨てる」ことは、自分の生き方を変えるきっかけにもなるのだ。

 また、精神科医の奥田弘美さんは、「部屋の状態が、心のバロメーターになることもある」と指摘する。「どの程度片付ければいいと思うかは、人によって違う。自分や家族が快適に暮らせて衛生的な問題がなければいいのです。むしろ、自分の基準以上に『片付けなきゃ!』と自分を追い詰めるのは強迫的なストレスに。でも、自分の基準より著しく部屋が汚くて、不快でイライラしてくれば、それは『心のエネルギー』がダウンしている兆候かも」

 モノを捨てたり片付けたりするのは、心のエネルギーがいること。奥田さんは、「うつの初期症状として、身の回りの家事が億劫になる人が多い」と言う。なぜか掃除をする気力がわかずに部屋がすさんで、イライラする…そんなときは自分の心が疲れのサインを出しているのかもしれない。

 さて、まずは自分の部屋を見渡してみて。いらないものは、どれくらいある? 今年中に「捨てる!技術」を使って、シンプルな暮らしを手に入れよう。この特集では、モノを中心に「仕事」「恋愛」など、人生全般の「捨て方」を紹介。ぜひ、生活に取り入れてほしい。

「捨て方上手」になるためのシンプルな考え方
 
IN
どう使うかを想像できる厳選されたものを持つ
「お得だから」「みんなが持っているから」「いつか使うかもしれないから」と、やみくもに買うと、使い切れず、捨てることが大変になる。使うシーンを考えて、本当に必要なものだけを家の中に入れる。「いらないDMやチラシはNOと言うことを続けることは、地球環境のためにもいい」(枝廣さん)
 
STOCK
持っているものをすべて使えるのが「シンプルな暮らし」
持ち物を「もったいない」と使わないのは、一番もったいない。厳選したモノを使いやすい場所に置くようにすると、一つ一つのモノを大事に使えるし、快適になる。「現代では、それほどストックを持つ必要はなく、必要になったら手に入れればいい。ストックの量が減ると、格段に快適になります」(辰巳さん)
 
OUT
役目の終わったものを手放すと、いい「循環」が生まれる
使い切っていなくても、ボロボロになっていなくても、「自分が使わなくなった」のは、捨てるサイン。ありがとう、という気持ちを込めて、潔く手放そう。リサイクルやフリーマーケットなど、ひと手間かけて「社会に還元」する方法を知っておくと、捨てる決心がつけやすい
読者アンケートより
 

Q. あなたは、「捨て上手」?「捨て下手」?

Q. 今、片付けたい、すっきりしたいものはありますか?
YES 86.0%

Q. シンプルな暮らしに憧れる?
YES 94.7%

Q. 「もう使わない不要なモノ」は何%くらいあると思いますか?
平均 30.0%

Q. 「日常的に使っているモノ」は何%くらいあると思いますか?
  平均 35.0%

Q. 「もったいない」精神を持っている?
YES 87.3%

Q. あなたは「エコ」を意識した暮らしをしていますか?

この人たちに聞きました
枝廣淳子さん
環境ジャーナリスト
イーズ代表。通訳・翻訳を通して環境問題に携わるようになる。著書に『地球とわたしをゆるめる暮らし』『枝廣淳子の回収ルートをたどる旅』、訳書に『不都合な真実』ほか多数。http://www.es-inc.jp/

奥田弘美さん
精神科医 / 作家
日々の診療や執筆を通して提案する楽しい心と体のケア法が大好評。近著に『ココロ充電池』(サンクチュアリ出版)など。
ブログと著者HP http://medical-life.info/

辰巳 渚さん
生活哲学家
65年福井県生まれ。マーケティング雑誌編集者を経て、フリーランスに。『「捨てる!」技術』などで、豊かな生活のための新しい生活哲学を提案。近著に、『大人の太鼓判』(パルコ)など

取材・文/三谷弘美、瀬戸久美子、古屋絵美、長野洋子 イメージ写真/清永洋 イラスト/にしごりるみ

2007年12月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります

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