20代
経験や自信のなさからくる、漠然とした悩みが多い


20代の悩みは、全般的に具体性が薄いのが特徴。そのため、「漠然とした悩みをどこまで具体化できるかが、壁を乗り越えられるかどうかの分かれ目」と、キャリアカウンセラーの小島貴子さん。「自信が持てない」なら、自信をつける上で必要なことを書き出してみる。「専門性や強みが欲しい」なら、働き続ける上で役に立つ専門性や強みの内容を突き止める。行動の指針ができれば、やみくもに不安に陥ることも減っていく

お悩み●「誰にでもできる仕事なので、いったん仕事を辞めたら再就職できそうにない」(29歳・メーカー・人事)●「胸を張れる資格もスキルもないので、育児などを経て仕事に復帰できるか不安」(26歳・派遣・営業)

ルーティンワークこそ創意工夫が大切

「ルーティンワークこそ、創意工夫を持って取り組む姿勢が大切。自分の仕事が誰のどんな仕事につながるのかを意識し、相手が気持ちよく物事を進められるよう配慮することが、組織のパフォーマンス向上にもつながる。周囲も『この人と一緒に仕事がしたい』と思ってくれるもの」(前川さん)。「専門性が欲しいという人は多いけれど、往々にして専門知識や技術には、限られた場面や仕事でのみ役に立つものも多い。新しい環境に適応する力や、知識を素早く習得する力といった“処世術”を獲得したほうが、いつでも通用する強みになるかもしれません」(小島さん)

お悩み●「将来に備えて資格を取るべきか、目先の仕事をこなすのが先決か…と悩んでしまう」(27歳・保険・販売)●「先行きが不安だけど、何のスキルを身に付ければいいか分からない」(29歳・サービス・営業事務)

3年後の自分をイメージしてみよう

「会社勤めの人なら、やるべき仕事は日々周囲が与えてくれるもの。同じ毎日のように見えても、目の前のことを一生懸命やっていけば確実に前に進める。前に進めば、おぼろげに見えていた目標も徐々に輪郭をなしてくるものです」(前川さん)。「3年後の自分はどんな一日を過ごしているのか、ファンタジーでいいので想像してみて。余裕のある朝時間を過ごした後に自宅で仕事をしている自分、会社でリーダー的な立場で働いている自分--夢に近いもので構わないので、理想の一日を頭の中で描いてみると、自分の中にある潜在的な目標が見えてきます」(小島さん)

お悩み●「30歳になっても戦力になれない“使えない人”なのではないかと考えてしまう」(24歳・メーカー・プログラマー)●「会社にとって必要とされる人材になれる自信がない」(25歳・IT・SE)

自分にとっての「自信のもと」を突き止めて

「自信のなさは、成長に向かうための強力なバネになる。例えば、『モノを知らない』と自覚しているのなら、一日に1つでも、新たに学んだことを書きためていく。小さなことでも、続けていけば確実に成長につながります」(前川さん)。「何に対して自信をつけたいのか。その自信をつけるには何が必要なのか。自信がついたら自分はどう変われるのか。周囲の目はどう変化するのか。そこまで掘り下げないと、自信の正体は見えてこないもの。自信がないと嘆く前に、これらについて書き出し、悩みの本質に向き合うことが大切」(小島さん)

お悩み●「今のまま、収入が低い状態が続いたらどうしよう…と不安になる」(24歳・小売・販売)

自分の“消費指数”を出してみよう

「今稼ぎたいのか、将来的に稼げる人になりたいのかという、2つの視点から考えて。今すぐに高収入を得たいのなら、給与のいい会社に転職することもありえるでしょう。一方、将来稼げる人になりたいのなら、自分自身に今以上の付加価値を生み出す方法を具体的に考えて」(前川さん)。「自分が年間でどのぐらい消費する人間なのか、自分の“消費指数”を算出してみて。これが分かると目標が明確になり、やみくもに収入を増やしたいと思ったり、給与の高い人をうらやましがることも減ると思います」(小島さん)

お悩み●「かなりの体力と精神力が求められる仕事。このまま続けていけるか不安」(29歳・看護師)

心、頭、体を意識的に休ませる習慣を

「自分の限界を知ると、『ここまでは頑張りが利く』など、その後のペースをつかみやすくなります。とはいえ、健康と家族より大切な仕事なんてない。本当につらい状況に陥ったときの最後の切り札は、『仕事は辞めることもできる』ということ。時には開き直ることも、自分を追い込み過ぎないためには必要かもしれません」(前川さん)。「長く働き続けたい人ほど、心、頭、体の3カ所を意識的に休ませて。体の疲れが取れないならマッサージに行く…等々、積極的にエネルギーを取り戻せる方法を選択しましょう」(小島さん)