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「赤ワインは体に良い」は本当?~フレンチ・パラドックスに異議あり!

2014年12月1日

お酒は50を過ぎてから楽しみましょう!

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 ヌーボーも解禁され、これからクリスマス、忘年会シーズン。お酒が美味しい季節ですね。別に、お酒はいつ飲んでも一年中美味しいわと、いう人もいるとは思いますが。

 特に、赤ワインは、その赤色に含まれているポリフェノール、具体的にはレスベラトールと呼ばれる抗酸化物質が、アンチエイジングに効くと10年くらい前に話題となって以来、女性ファンを増やしてきた飲み物ですよね。

 ワインの健康への効能が知られることとなった調査は『French Paradox(フレンチ・パラドックス、フランスの逆説)』と呼ばれるもので、今から約25年も前、1990年代に発表された論文です。

 当時、動脈硬化や心疾患リスクを高めると言われていた飽和脂肪酸の多い、チーズやバターなどの乳製品を日常的に食べる習慣にあるのにもかかわらず、フランス人が他の欧州諸国の人々と比較し、悪玉コレステロール値が低く、心疾患・脳卒中にかかる人口が少なかったことに由来しています。フランス人の食生活が他の欧州諸国と異なる点は、欧州1位のワインの消費量です。そのため、飽和脂肪酸の悪影響からフランス人を守っているのは、ワインに違いないということとなり、ワインが心疾患につながる成人病予防になるという認識が広がったものです。

 その後、赤ぶどうに含まれているレスベラトールというポリフェノールに抗酸化作用があることが発見され、赤ワインがより注目されることとなったのです。

 しかし、ここへきて、赤ワイン信仰者には、不都合な真実が次々と発表されてきています。

(1)心疾患リスクの低減は、ワインだけの効能ではない。

 以前からWHO(世界保健機構)が、アルコールはどんなものでも、平均して、60以上の病気を引き起こすと警告していますが、アルコールが健康に及ぼす影響は、病気の種類によって異なります。

出所:厚生労働省「飲酒量と健康リスク」

 上の図は厚生労働省のホームページに掲載されている「アルコール消費と生活習慣病等のリスク」というグラフですが、これによれば、確かに『フレンチ・パラドックス』の中で、ワインに効果があると言われた心疾患や脳梗塞は、適度な量のお酒なら、発症リスクが低下することが判ります(図(c))。でも、それは、ワインに限ったことではなく、他のアルコールによっても同じことが言えるわけです。

 それに、最近の研究によって、乳製品由来の飽和脂肪酸は心疾患リスクの真犯人ではないことが判っています。冤罪だったんです。真犯人は、動物肉由来の飽和脂肪酸とトランス脂肪酸(=マーガリン、植物性油脂、ショートニングなど)であることが報告されています。つまり、フレンチ・パラドックス自体が存在していなかったことになります。(注:植物性油脂と植物油はまったく異なるものなので混同しないでね)

(2)心疾患以外の病気、特に、乳がんリスクは、飲酒量に比例して高まる。

 心疾患や脳梗塞のリスクは、適度な飲酒で低減できても、脂質異常症などの肥満症や乳がんなどの癌(図(a))は、アルコールを飲んだ分だけ、発症リスクも高くなります。そして、肝硬変(図(b))は、ある程度の酒量までは、発症リスクが高くないものの、一定量を超えた途端にリスクが跳ね上がる、油断した頃にやってくる病気だということが判ります。

 乳がんは、女性に最も多い癌です。その原因は、女性ホルモンの影響や運動不足、肥満などが知られていますが、アルコールもそのひとつです。図の通り、飲酒量に比例して乳がんのリスクは、直線的に上がります。女性に多い骨粗鬆症も、多量の飲酒によって、骨密度が減少することが判っています。ワインだからと言って、そのリスクが低くなるという報告は、いまのところ、どこからもありません。

 ただ、葉酸を十分に摂取している(野菜を多く食べている)50歳以上の女性は、適度なお酒であれば、乳がんリスクも高くならないことが最近のハーバード大学の研究で判ってきています。そうした女性は健康寿命も長いという報告もあります。お酒は“ベジ系アラフィフ”の女性になってからのお楽しみということですね。

 赤ワイン信仰者にとって不都合な真実、まだまだ続きます。

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森智世
森智世(もりちせ)
米国代替医療協会(AADP) 公認ホリスティック・ヘルスコーチ
国際ヘルスコーチ協会 登録ヘルスコーチ、経営学修士(MBA)、女子栄養大学食生活指導士、厚生労働省スマートライフ・プロジェクトメンバー、目黒区男女平等・共同参画審議会委員。大手證券会社投資銀行、金融経済研究所、世界4大総合プロフェッショナルファームのディレクターとして企業戦略・財務、買収に携わり、書籍出版、大学講師、政府協議会委員等を経て、家族の健康問題を機に、NYCの世界最大ホリスティック栄養学専門学校にてホリスティック・ヘルスコーチ資格取得。海外生活は米国、ドイツ、エストニア共和国にて15年以上に及ぶ。現在は東京。趣味はフルート演奏、料理とヨガ。初回コンサルテーション(初回診断)を無料でご提供しています。またフェイスブックでフォローアップ情報を提供しています。
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