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人生のヒケツを教えあう場所

「アフリカの花屋」を起業した32歳の夢

2014年6月20日

萩生田愛さん「最大のリスクは自分が成長できないこと」

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 自分の経験やスキルを教えたい人と、それらを学びたい人のマッチングサービス「shAIR(シェア)」。人と繋がりながら学びが得られるだけでなく、自分の経験を伝えたり、貯まったポイントを寄付することで社会貢献にもなる。前回は、設立者であるピーストゥピース代表取締役社長の大澤亮さんに、その思いなどを伺った。

 今回からは「shAIR(シェア)」で、教える側として自身のスキルを伝えている若手女性起業家に注目! 彼女たちの歩んできたキャリアストーリーを辿ってみよう――。

●薔薇を通じて、ケニアの雇用を促進する

 1人目は、「アフリカの花屋」の代表、萩生田愛さん。店名のとおり、アフリカのケニアからバラを直輸入し、オンラインショップで販売している。高品質で珍しい薔薇を日本に紹介するとともに、ケニアの雇用を生み出したいとの思いから、2年前に起業した。

 「日本ではあまり知られていませんが、実はケニアは世界的なバラの生産地なんです。ケニアの薔薇は、色鮮やかで個性的な柄が多く、花が大きいのが特徴。丈夫で長持ちするので、経済的なところも人気の秘訣なんですよ」

萩生田愛(はぎうだ めぐみ)さん
「アフリカの花屋」代表
1981年生まれ。2005年にカリフォルニア州立大学を卒業後、日本の大手製薬会社に入社。同社が行ったWHOのプロジェクトがきっかけになり、2011年に退職。ボランティアとしてケニアへ渡る。2012年に帰国し、オンラインショップ「アフリカの花屋」を起業する。

 アフリカの太陽をたっぷりと浴びた生命力溢れる大輪の薔薇。茎の太さからして普通のものとはまるで違う。イベントで出店する時には、店頭に並んだ薔薇の美しさに足を止めて魅入る人や、独特のグラデーションなど、あまり目にしたことのない柄に驚くお客さんも多い。

 「オンラインショップの販売でも、『綺麗で感激しました』などとメールをくださる方が多く、私のモチベーションになっていますね」

 萩生田さんがアフリカに関心を抱くようになったのは、アメリカで過ごした大学時代。授業の一貫で行なわれた模擬国連で、アフリカの貧困や飢餓の現状を知り、衝撃を受けた。“いつか現地に行き、アフリカのために行動したい”――。心の中でそう誓った。

 帰国後は、日本の大手製薬会社に就職。英語を生かしてグローバルに働くという夢を叶え、ビジネスコーチの資格を取ったり、プライベートでは、華道の師範の免許を取るなど、充実した毎日を送っていた。そんな多忙な日々のなか、いつしか「社会貢献への思いを忘れかけていました」。

 転機は入社7年目。勤務先の製薬会社が、発展途上国に薬を無償で提供するプロジェクトを始めたことを知り、胸の奥の情熱が蘇った。“もしもここで行かなかったら、一生後悔するだろう”。そんな思いに突き動かされ、1年半ほど悩んだ挙句、退社を決意する。

 「周りはみんな止めたけれど、今行かないことの方が、私にとってはリスクが大きいと思ったんです。最大のリスクは、自分が成長できないこと。それだけは避けたかった」

 “長期休暇を取ってボランティアで行けばいい”。上司はそう言ったが、萩生田さんの決意は固かった。

 「数週間の旅行では現実が見えないし、援助として深く関われない。新しい物事に取り組むときには、退路を絶って覚悟を決めないと成功しないと考えました」

 付き合っていた彼にも別れを告げ、NGOに参加する形でケニアに渡った。

 しかし、夢を抱いて向かったケニアで目にしたのは、援助に慣れきった人々の姿――。

 「ある村に支援に行った時、現地の人に“Can I help you?”と言われたんです。いろんなNGOが来るので、やってもらうのが当たり前になっていて、どこか他人事になっている。我々のしていることは本当に彼らの自立に繋がっているのだろうかと、葛藤しました」

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