とてもショックな記事を見つけました。「国立社会保障・人口問題研究所の分析によると、勤労世代(20〜64歳)の単身で暮らす女性の3人に1人、32%が貧困だという。65歳以上になると52%と過半数、母子世帯では57%と、女性の貧困はだんだん深刻の度を加えていく」(「asahi.com」2011年12月9日)
女子の皆さま、このデータを見て、どう思いますか?
単身で暮らす女性が貧困に……。大変、婚活しなくちゃ・・・!
まずそう思ってしまいますよね。実は、ちょっと間違っています。これを読んで「働こう!」「貯金しよう!」「稼がなくちゃ!」と思うのが正解。
この数字が意味するものは、結婚に頼っちゃいけないということです。「もう、結婚では食べられない」ということです。
私の新刊『専業主婦になりたい?! フツウに幸せな結婚をしたいだけのあなたへ』(講談社)の本当のタイトルは「もう結婚では食べられない」です。現代の専業主婦たちのリアルな「ギリハピ(ギリギリハッピー)生活」や、そのリスクを取材した本です。
結婚しないほうがいい、とは言いません。私自身は結婚してよかったと思うし、したい人は一回はぜひしてみてほしい。この世の中、一人より二人で支えあえると心強いです。ただ、結婚には離婚のリスクもある。結婚して子供ができて仕事を辞める。でもそこで離婚したら……やっぱり半数の世帯が貧困です。
ちゃんと結婚を続けて、子育ても終わって、でも65歳以上になって、夫に先立たれたり、離婚したら……やっぱり2人に1人が貧困です。夫は自分が死んだ後の妻の分まで稼いでくれないから。
「一緒に生きていく」ために結婚するのはいいけれど、「養ってもらう」ために結婚することはもう無理だと思って下さい。みなさん、もうとっくに知っていますよね。そうでなければ、これほど独身女性の読む雑誌で「貯金特集」が流行るわけないですもの。
「養ってあげるよ」という安定した収入の人と結婚できたら、「超ラッキー」と思って、そこで初めて、仕事を辞めるかどうするか、考えて下さいね。
とにかく、「結婚で養ってもらうことを目指さない」ことが、一番の結婚への近道、そして、リスクヘッジです。
誰が悪いの? なんで先進国なのに、こんな状況なの? 普通に結婚して子供を産んで、自分の手で育てたいだけなのに――。そう思っている人も多いと思います。
それはもちろん、この社会を作ってきたおじさんたちが悪い。でも、チャンスもない発展途上国の女性たちに比べたら、日本女性ははるかにチャンスには恵まれていました。ただそれをうまく生かすことができなかったのです。
「普通に選ぶと、新卒採用が女性だけになっちゃうんだよね」
これは、もうずいぶん前から、大企業の人事の方から聞く言葉。例えば10人の採用枠があるときに、試験をすると上位10人すべて女性。でも新卒採用が全員女性になってしまうと困るので、男子には「ゲタ」をはかせて採用しているそうです。つまり5人の成績上位の女性たちが、チャンスを失っているわけです。
なぜ全員女性だと困るのか。その原因は、女性が「いつかは結婚して子育ての間は仕事を辞めるかもしれない」と心のどこかで思っていること場合も多いこと。
バリバリ働く優秀なキャリアウーマンでも「30歳までは頑張りたい」と言います。やっぱり心のどこかで「結婚や出産」のために仕事をあきらめるかもしれない前提があるのです。そこを企業は見ているのです。
女の人には2種類しかありません。「一生自分で自分を養っていく」覚悟のある人とない人。
前者の女性には「お母さんにそう言われて育った」人も多く、そのお母さんは「仕事がしたかったけれど、専業主婦だった人」もいれば、「公務員や教師としてずっとフルタイムで働いてきた」という人もいます。また両親の離婚や、だめんずの父親を見てきた人、親のリストラなどを経験して、「男の人に頼っていてはまずい!」と刷り込まれている人もいます。そして、離婚や夫のリストラなど、結婚後に一度痛い目に遭ってから、「やっぱり働かないとだめだ」と気がついた人もいます。
とはいえ、女性は結婚や出産で「仕事を一生バリバリ」続けられない事情もたくさんあります。一生バリバリじゃなくてもいいんです。ゆるキャリでもいいんです。ただ「働き続けていくこと」や「一時休んでもまた復帰できる人になる」ことが重要です。
日本では仕事と結婚・出産はリンクしていて、切り離せないものでした。でも、その3つから「仕事」だけは切り離してください。仕事は結婚しようと、子どもが生まれようと、あなたの人生の傍らに常にあるもの、人生の伴走者なのです。
専業主婦に、なりたい!?
“フツウに幸せ”な結婚をしたいだけ、
のあなたへ
「結婚して仕事やめたーい!」「就活よりも婚活?」と悩むあなたに捧げます!
まだまだ日本女子の大半が「いつかは専業主婦」願望を抱いているのです。しかし、その「いつかは専業主婦」は本当にイマドキのふつうの幸せなのでしょうか?「そもそも、この不況の中、妻を養える男子って、どのぐらいいるの?」「毎日どんな生活をしているの?」「自分の欲しいものは買えるのかしら?」「専業主婦の幸せ度ってどのくらい?」「自由な時間はあるの?」 ……さまざまな疑問のヒントになる話が満載です。
白河桃子著/講談社/1260円




