
阿弥陀如来像
なぜこのようなイベントが行われるようになったのか。副住職の阿 純章(おか・じゅんしょう)さんにお話を伺ってみましょう。
吉田 お寺で坐禅をするのはよく分かるのですが、ヨガとアーユルヴェーダを一緒に始めたのはなぜですか?
阿(敬称略) 今日では、この3つは三者三様、それぞれの道を歩み、禅は仏教、ヨガやアーユルヴェーダはインドのヒンドゥー教で行われています。ヨガは、日本ではスポーツジムやエステサロンで行うほうが普通になりましたが、元をたどれば源は1つなんですよ。
吉田 そうなんですね。根底の考え方が一緒ということでしょうか。
阿 はい。禅、ヨガ、アーユルヴェーダの根底には、「自分が今ここに存在しているということに意識を集中して、本来もっている力を発揮する。そして、ありのままの自分を見出して、生きることを楽しむ」という考えがあります。
吉田 なるほど~。
阿 禅は「心」のコントロールによって、それを味わいます。ヨガは「身体」のコントロールによって、それを味わいます。アーユルヴェーダは「医療と健康維持」によって、それを味わうんです。
そもそも「ヨガ(YOGA)」という言葉は、古代インドの言葉で、「馬にくびきをつける」=「つなぐ」という言葉から派生していると言われています。
「意識をコントロールする」=「瞑想」を意味するんですよ。
吉田 私もヨガスタジオでヨガをすることがありますが、ストレッチ目的で始めました……。
阿 今ではヨガは“美容体操”みたいに思われていますが、瞑想のないヨガはヨガではありません(笑)。
吉田 なるほど。ではそろそろお時間になったようです。