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難しかった食道がんの早期発見が可能に

2010年10月1日

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サザンオールスターズの桑田佳祐さんと指揮者の小澤征爾さんが相次いで食道がんの治療を公表。両者とも積極的に内視鏡検査を受けたことが早期診断につながった。かつては治りにくいがんの代表であった食道がんだが、がん検診の専門家たちは食道がんの発症リスクの高い人を問診票で探し出すことで、早期発見・早期治療を目指している。

体質や飲酒経歴を分析し食道がんのリスクを判定

 食道は、のど(咽頭<いんとう>)と胃をつなぐ長さ25cmほどの臓器だ。早期の食道がんはほとんど症状がなく、病気の進行も胃がんや大腸がんより速いため、これまでは治る割合(5年生存率)が非常に低いがんのひとつであった。しかし、最近では早期に発見され完治する食道がんが少しずつ増えてきた。

 東京都がん検診センター消化器科の入口陽介部長は「胃の検査に用いる内視鏡の性能が高まり、粘膜にできた早期がんを見つけやすくなった。特に食道ヨード染色という方法を使うと組織のわずかな変化も見つけやすい」と話す。つまり、胃の内視鏡検査を受けるとき、こうした手法を用いて食道を丁寧に調べれば食道がんの早期発見につながるというわけだ。

 そして、最新の検診技術をより効果的に利用するために開発されたのが、あらかじめ食道がんのリスクが高い人を見つけ出す問診票だ。問診票開発のきっかけとなったのは、国立病院機構久里浜アルコール症センターの横山顕臨床研究部長が、アルコール依存症患者に食道がん発症率が高いことに気づいたことだ。横山部長は、数千例のデータを分析、遺伝的にアルコールを分解する酵素が少なく、飲酒後に顔がすぐ赤くなる人が習慣的に飲酒するようになった場合に、食道がんの発症率が高くなることなどを明らかにした。

こんな症状があったら要注意

 その研究成果を基に、国立がんセンターなど複数の医療機関が参加して完成させたのがこの問診票(下図)だ。質問に答えながら指示どおりに進み、各項目で付けられた点数をすべて足す。合計が11点以上の人は食道がんのリスクがかなり高い。入口部長は「統計学的に分析すると、ハイリスクの人が食道ヨード染色などを用いた内視鏡検査を受けることで、完治可能な早期がんを発見する確率は現在の胃がん並みに高まる」と話す。

■あなたの食道がんのリスクを調べましょう
※久里浜アルコール症センターの横山顕部長を中心とする研究グループが作成した食道がんの問診票。

 問診票は東京都がん検診センター、北里大学病院、川崎市立川崎病院で50歳以上の男性を対象に採用されるなど全国に広まりつつある。今回、11点以上だった人は、内視鏡検査時にハイリスクであることを担当医に告げることをお薦めしたい。


Profile
入口 陽介 部長
東京都がん検診センター 消化器科
消化器がん検診と内視鏡治療の専門家。「食道がんは女性よりも男性に5倍多く見られるがんですが、女性でもお酒を多く飲む人は要注意です」。

荒川直樹=科学ライター

日経ヘルス 2010年10月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります

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