冷え、夏バテ体質に最適の豆をとる

2010年6月7日

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豆腐のプリン、豆花はシンガポールのいたるところで食べられる。

 もうずいぶん前の話になるが、台湾で初めて「豆花」なるスイーツを食べ、なんて優しい味なんだろう!と感激したことがある。あれから十数年、今では東京にも豆花を食べられる店が増えてきた。そしてここシンガポールは、ホーカーズ(屋台村)、フードコート、そして先ごろ日本に上陸したような豆乳チェーン店など、それこそ「いつでもどこでも」食べられる環境だ。

 豆花は、豆乳を茶わん蒸しくらいの柔らかさに固めたもの。シンガポールでは、黒糖や生姜のシロップなどをかけて食べるのが一般的だ。温かいものと冷たいものがあるが、シンガポールでは温かいほうを選ぶ人が多い。ちなみに、豆腐も和食店以外で「冷ややっこ」が出てくることはなく、スーパーのに置いてあるものもほとんどが加熱用。ここにも「冷たいものを不用意にとらない」という、中医学の知恵が生きているのだなあ、と感心する(「冷たいものは体によくない?」参照)。

 さて、大豆は主に食用だが、同じ豆でも黒豆や緑豆(りょくとう)は、おいしく食べられるだけでなく、薬としても用いられている。どちらも、体の余分な水分を取り除く「利湿作用」があるので、これからの季節にはぴったりの食材だ。

 特に、蒸し暑い夏に向くのが緑豆。中国では「緑豆なしで夏は過ごせない」と言われるほど、古くから愛されてきた食材である。シンガポールでも緑豆の甘粥がよく食べられているし、台湾では豆花に緑豆あんをかけたものをよくみかける。

 緑豆には「消暑」の作用があると言われ、体の余分な水分を取り除くほか、体にこもりがちな熱を冷まし、さらにはエネルギーである「気」を補う作用もあるため、夏バテ予防にぴったりなのだ。

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?島系子
髙島系子(たかしま・けいこ)
中医学ライター。約15年にわたり、国内外で中医学に関する取材を続け、体の「なぜ」を「なるほど」にする知恵を広めるべく活動中。執筆のかたわら、中医学を活かしたごはん作りのワークショップも開催している。現在、シンガポール在住。著書に「妊婦は太っちゃいけないの?」(新潮社)
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