[検証]こんなに違う?! 男女の感じ方

2010年4月28日

  •  
  • 1/3

 今回は男性と女性だと、コミュニケーションの中に含まれる性的な意図の感じ方が違うということについてお話したいと思います。

 まず、これは実社会での話。1998年11月、北米に多くの店舗を構えるスーパーマーケットチェーン“Safeway”が、店員たちから訴えられるという事態が起こりました。この年、Safewayは“上質顧客サービス”なるプログラムを採用し、店員は必ずお客さんとアイ・コンタクトをしてほほ笑むように、そして「ありがとうございます、○○さん」と名前を呼ぶように義務づけられたのです。

 結果はどうなったと思いますか? 女性店員に親しげに振る舞われた男性客の中には、このサービスを自分に対する性的な好意と勘違いする者が続出しました。女性店員に性的なコメントをしたり、「セックスをさせろ」というメモ書きを握らせたり、挙げ句の果てには店員を襲ったりストーカー行為をはたらくような人まででてきました。

 男性は、女性の友好的な振る舞いを、自分に対する性的な関心と勘違いしやすいという例です。このケースでは女性店員が状況に応じて親しげな振る舞いを控えるという選択が許されていなかったため、男性客による勘違いがエスカレートするのを止めるすべが無かったのです。

男女での性的な意図の読み違いを実験で検証

 こうした男女での性的な意図の読み違いを、実験的にも検証した研究結果がいくつかあります。そのうちの一つをご紹介します。

 女子学生が男性教授の研究室を訪れて、期末レポートの提出期限を延ばしてもらえないか相談しているという場面をビデオに納めます。双方とも友好的に振る舞ってはいますが、誘惑的であったり性的であるような態度は見せません。実はこの「学生」も「教授」も研究者の用意した役者なのです。

 こうしてできたビデオを男女の学生に評定させます。男性の評定者も女性の評定者も、このビデオを見て「女子学生がフレンドリーに振る舞っている」と解釈するのですが、女性の評定者はビデオの女子学生がセクシーに振る舞っているとか、誘惑的に振る舞っているとは理解しない。

関連記事

Profile
坂口菊恵
坂口菊恵(さかぐち・きくえ) 1973年、函館生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。日本学術振興会特別研究員。上京後、数年間のフリーター生活を経て東京大学に入学し、進化心理学を学ぶ。現在はお茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科に所属。早稲田大学、東京女子大学で非常勤講師として教鞭をとる。
関連キーワードから記事を探す
恋愛・結婚男と女坂口菊恵エラーマネージメント・セオリーナンパ

週間アクセスランキング

PAGE TOP

最新刊のご案内

  • 働く女性を応援する情報誌
    日経ウーマン 6月号

    巻頭特集は「私が変わる☆朝の新習慣」。勉強、スポーツ、家事など、朝15分からできる自分磨きを紹介。また第2特集では女性が幸せに働くために知っておきたい「一生仕事で困らない!働き方大研究」。

  • もっと健康に、もっと美しく
    日経ヘルス 6月号

    腸の調子が悪いと、下腹ぽっこりや肌荒れの原因に・・・。そこで、女性ならではの「腸ケア」法をご紹介します。覚えておけばたちまち便秘知らずに!みるみる美肌で、気分爽快!今話題の麹や酒かすを腸ケアに役立てましょう。第2特集はお風呂でできる「パーツ引き締め&美肌テク」。夏に向けてスリムボディーを手に入れましょう!

  • 美しい40代から、輝く50代へ
    日経ヘルスプルミエ 春号

    40代半ば以降、太りやすくなったり、背中が丸くなったり、見た目も体の内側からも老化が進む原因は「筋肉の減少」。辛くない、体がほぐれる「簡単筋トレ」で筋肉を取り戻し、若々しい体を保ちましょう。

働く女性 必読の書

おすすめ本日経ウーマンの本日経ヘルス&プルミエの本

もっと見る

キャリア
仕事・職種
ワークライフバランス
キャリアアップ
転職
独立・起業
派遣・フリー
副業
ウーマン・オブ・ザ・イヤー
スキルアップ
お仕事術
コミュニケーション
資格・語学
マネー
PC・ケータイ
法律
ヘルス&ビューティ
ダイエット
デトックス
健康レシピ・食材
サプリ・機能性食品
病気・体の悩み
メンタルヘルス
スキンケア
メイクアップ
ライフ
恋愛・結婚
人間関係
ファッション
グルメ
エンタメ
旅行・お出かけ
お買い物術
暮らし方
整理・収納

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。