自分の考えを人に押しつけず、
自分の思いを押し殺すこともせず

2009年12月2日

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やりたいことのバランスを考える

白子 真由美(しらこ・まゆみ)さん
三陽商会 宣伝室
COTOO/TO BE CHICプレス担当

山羊座/O型
大手製紙企業の広報室からキャリアをスタート、続いてインポートブランドを扱う商社でPRを一人で切り盛りする。そしてアパレルトップ企業に移り宣伝室でデザイナーズブランドのプレス担当に。

 いま宣伝室にはスタッフが30人ぐらいおり、それぞれブランド別に担当分けされています。私が担当する「COTOO」「TO BE CHIC 」ディビジョンともに、ディビジョン長、チーフデザイナーが率いるデザインチーム、MD(マーチャンダイジング)に営業という構成です。結構、大所帯なんですよ。ブランドとして何かを進めるときは、全員のコンセンサスをきちんと取ることがスタートになります。

 そこでまず考えなければならないのが、みんなの思いです。ビジネスの目的は、最終的には売上を上げることですよね。ただ目的は同じでも、ゴールまでのプロセスに賭ける思いは一人ひとり違う。私が仕事に対して熱意や希望を持っているのと同じように、他のスタッフもみんな、真剣に考えていますから。

 メンバーそれぞれの意見と自分のやりたいことをどう融合させるのか。このバランスの取り方が何より大切だと思います。全員が納得できる落としどころを見つけるのは、もちろん簡単な作業じゃありません。だからといって、そこで手間を惜しむと、結果的に目的を達成できない。相手の思いを理解し、自分の考えも納得してもらい、気持ちを一つにして進むことが必要だと思います。

相手が大切にしているポイントを察する

 私が心がけているのは、相手による“違い”を見極めること。ポジションによって関わり方は異なるわけで、これだけは譲れないというポイントも変わってきます。例えばデザイナーなら、物づくりはもちろんですが、ディスプレイでの商品の見せ方一つまで自分の思いを表現したいもの。そのこだわりは絶対に譲れないものですよね。

 一方でディビジョン長としては、総合的に判断しつつ利益獲得のために経費の枠はきっちり押さえなければなりません。このように相手によって違う勘所を理解することが大事だと思います。ここで合意を得られれば、それ以外はある程度任せてもらえるのかな、と思っています。

 どんな会社でも同じだと思いますが、私が担当するブランドでも多くの人間がさまざまな立場から関わっています。みんながどんなポジションにいるのか、それぞれの視点から見て譲れないポイントはどこなのかを、普段から察するよう心がけています。

 そしてそのためには対面で話すことが絶対に必要です。感覚的に優れたデザイナーはもちろん、相手がどんな立場でも同じ。会って話さないとわからないことってたくさんありますよね。例えば、相反した意見を相手に伝える場合、甘えるような言い方からその逆まで、同じ内容を伝えるのにも表現方法は様々。顔を見て話すからこそ伝えられる、分かってもらえる、空気感ってあると思うのです。

 顔を見ながら話せばニュアンスを取り違えることはまずないけれど、メールだけでは予想もしなかった受け取られ方をすることってありませんか。語感に込めた気持ちを含めて、事の真意を間違いなく伝えるためには、顔を見ながらのコミュニケーションは欠かせないと感じています。

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Profile
竹林篤実
竹林篤実(たけばやしあつみ)
コミュニケーション研究所代表
1960年滋賀県生まれ。京都大学文学部哲学科社会学卒業。印刷会社、デザイン事務所、広告プロダクションを経て現職。大好きな「人の話を聴いて書くこと」を生業とする。コミュニケーションのカギは、まず聴くことからをモットーに、営業活動にも使えるインタビュー術を広げるべく活動中。
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